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ばあちゃんと私の物語

9年前から孫一人でおばあちゃんの在宅介護をしています。幼い頃からおばあちゃん子で育ってきた私にとって、人生で一番感謝しているのはばあちゃん。今度は私が面倒をみる番だと思って恩返ししているところです。これまでの9年間を振り返り、祖母の変化や介護を通じて経験したこと、孫が介護しているからこそ出会えた人たち、考えられないようなうれしいできごとについてまとめてみました。よろしければお読みください。

【第20話】気がついたら聴診器

入退院を繰り返すようになり、2年前に腸閉塞を起こして長期入院してから
筋力がさらに落ち、それまではまだ自分で口元まで食べ物を持っていけたのが、
運べなくなりました。

以前、こんなこともありました。
朝起きたらばあちゃんの意識がありません。
いくら呼びかけても反応がないんです。
あわてて救急車を呼んで搬送する途中、鼻から酸素を入れてもらって目が覚めましたが、
あのときは本当にびっくりしました。
結局、痰がのどに詰まって酸素が取り込めずに気絶してしまったことがわかり、
看護師さんに痰の吸引のやり方を教えてもらい、
それから家でも痰の吸引をするようになりました。
今は寝る前に吸引するせいか、夜中に何度もせき込むことがなくなり、
ずいぶん楽になりました。

腸閉塞を機に聴診器も買いました。
入院中、看護師さんが日に何度もばあちゃんのお腹の音を聴きにきて、
腸が正常に動いているか確認する姿を見て、私もこれを覚えたほうがいいと思ったんです。
今は痰が絡んできたなと思うと、まずお腹の音を聴くようにしています。
ガスがたまり、お腹が張ってくると、圧迫されて胃液や唾液がせり上がってくるため、
痰も絡みやすくなるんですね。
そういうときはお腹をマッサージし、病院で処方していただいた浣腸を入れてから
少し時間をおき、お尻に指を入れてガスを出してあげたりしています。
孫の手サポート情報でも詳しく書いていますので、よかったらお読みください。