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ばあちゃんと私の物語

9年前から孫一人でおばあちゃんの在宅介護をしています。幼い頃からおばあちゃん子で育ってきた私にとって、人生で一番感謝しているのはばあちゃん。今度は私が面倒をみる番だと思って恩返ししているところです。これまでの9年間を振り返り、祖母の変化や介護を通じて経験したこと、孫が介護しているからこそ出会えた人たち、考えられないようなうれしいできごとについてまとめてみました。よろしければお読みください。

【第5話】最初は何もわかりませんでした

さて、話は病院のばあちゃんに戻ります。
2月4日、同じ病院の7階にある療養病棟に移ることになりました。
足取りはけっこうしっかりしていて、自力で歩けなくもなかったのですが、
「転んで怪我をしたら大変」と、移動には車椅子を使用。
リハビリの時には歩行器を使用していました。
ただ、勝手に一人でどこかに行ってしまう可能性があったので、
私が毎日、病院に通い、朝から面会時間ギリギリの20 時まで付き添い見守りながら、
実家に戻ったときのために、看護師さんから流動食の扱い方、
オムツ交換のやり方などを教えてもらい、
おかげさまで少しずつではありましたが介護に慣れていくことができました。

初めての摘便は、指をどこまでお尻の穴に入れていいものか、
加減がわからず苦労しました。
看護師さんによれば、ガス(おなら)がたまっているときは
風船の中に指を入れたような感覚。
便が降りてきていると、お尻に入れた指先が便に触れ、
便を出し切ったときは、腸の入り口が蓋された感覚を指先で確認することができ、
「便色の粘液便が出たら、だいたい排便終了のサインだよ」
と教わりました。

最初の頃、ばあちゃんはおむつに抵抗があって、私が交換しようとすると、
手で隠したり、恥じらうようなしぐさを見せていましたが、
ボソッと「 せこちゃんがいないとなんにもできない。嫁っこさ行っちゃだめだ!」

と言うようになりました(笑)

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