『楽しい東京暮らしから一転、
私の人生が変わりました』
32歳のとき、東京の仕事を辞め、大好きなばあちゃんの介護のため、秋田に戻ってきました。
脳腫瘍の手術後、ばあちゃんに言語障害、嚥下障害、認知症などの症状が出て、
つきっきりで面倒を見る人が必要になったのです。
在宅での介護生活はそれから9年間、今も続いています。
『7年の介護の末、ついに寝たきりに・・・
それでも、ばあちゃんへの愛情は変わらない』
ばあちゃんは、2年前からは完全に寝たきりになってしまいました。
もう、ばあちゃんは何も話してくれません。こちらから話しかけても返事はありません。それでも、人間には死ぬまで感情があります。まわりでお世話する人の心を感じ、耳を澄まして声を聞こうとしています。
だから、「私があきらめたら終わりだ」と思って、わき目もふらず介護をするうちに、ばあちゃんの体の状態や気持ちが少しずつですが理解できるようになってきました。私の想いに応えようと、ばあちゃんも入退院を繰り返しながらがんばってくれています。
『孫世代の介護って、自己犠牲なの?』
世間からは、「一対一で、孫がおばあさんの介護をしているなんて珍しい」「つらくないの?」
「結婚はどうするの?」と言われます。
でも、そんなことをいちいち悩んでもしかたない。今は、ばあちゃんと一日でも長く一緒にいられることだけを考えています。それに、おばあちゃんと孫の関係だからこそ、頭にきたり、ぶつかったりせずに、何があってもやさしい気持ちで向き合えるのかもしれません。今は、ふたりでかけがえのない時間を過ごしています。
『自分と同じ“孫の手さん”を応援したい!』
このサイトでは、私とばあちゃんの9年間のあゆみを振り返るとともに、私と同じようにおじいちゃん、おばあちゃんの介護をしている「孫の手さんたち」の“困った”にお応えできるような、9年間の介護生活の中で見つけた介護のポイントなどをご紹介していきます。